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なら歴史芸術文化村のイベントバスツアー|無料で大人の半日遠足!生で国宝・重文の建築物修復現場が見れる

7.6アイキャッチ第2回「出張!知ってる?建造物修復の現場」

今回は、奈良芸術文化村の無料イベント
第2回「出張!知ってる?建造物修復の現場」という
バスツアーに参加してました。

かぱお
かぱお
このツアー
な、ななんと本来、一般人は立ち入り禁止の
国宝や重文の建築物修復の現場に入って見学できます。

特別扱いの理由は
ツアーの主宰が奈良県文化・教育・くらし創造部だからです。

メッチャ、希少体験です!!

かぱこ
かぱこ
更には、県の修復事業の担当者の方から
修復について詳しく説明も聞けるということで
自社仏閣。歴史マニアなら生唾ゴクリの企画です。

今回見学できる建物は

  • 修復中の「春日大社の摂社、若宮神社本殿の現場」
  • 修復目前に「興福寺、五重塔を見ながら解説」

の2つです。

この記事では

  • ツアーの様子や参加した感想
  • 今後のイベントの情報、申し込み先

などをレポートします。

きっと、あなたの歴史・文化活動のお役立に立つはずですので最後までご覧ください。

芸術文化村の無料イベントバスツアー

主催
奈良県文化・教育・くらし創造部
なら歴史芸術文化村

なら歴史芸術文化村とは

2022年4月にオープンした、なら歴史芸術文化村は、
奈良県の誇る歴史、芸術、食と農などの文化に触れることができる施設です。

バス
今回は、帝産観光の50人くらい乗れるほどの大きなバスでした。

スタッフ、参加者の総勢20人弱でしたので
移動時間は、広々ゆったり過ごすことができました。

服装
建築現場に入るので

  • 動きやすい服装
  • 運動靴足元は運動靴・スニーカーなど
  • 現場はヘルメット着用(貸出)

当日の様子
参加者の顔ぶれは

  • 参加者のほとんどが私たち、アラフィフ夫婦よりご年配の方々
  • ご夫婦連れと、おひとり様参加は半々くらい
  • 私たちより若そうな単独参加の方が1-2組

という感じでした。

ツアースケジュール
【日程】
12:20 集合(場所:文化財修復・展示棟 入口前)
12:30 バスで出発(移動時間50分)
13:20 春日大社到着 休憩、徒歩移動(移動時間10分)
13:40 春日大社摂社若宮神社本殿 見学(2班)
14:20 見学終了、徒歩移動(移動時間5分)
14:25 バス乗車、出発(移動時間15分)
14:40 興福寺到着、休憩
14:50 興福寺五重塔 見学(2班)
15:30 自由散策(1時間)
16:30 集合、トイレ休憩
16:40 バス乗車、出発(移動時間50分)
17:30 到着 解散(場所:なら歴史芸術文化村)

スケジュールだけ見ると忙しそうに見えるのですが
実際参加した感想は

  • 一か所づつ、じっくり見学できた
  • 県の担当の方の解説も丁寧
  • 質問には無制限で答えてくれた

ということで、大満足でした。

【重要文化財】春日大社 摂社 若宮神社修復現場

春日大社には、5つの摂社があります。
若宮神社はその一つで藤原忠通が1135年(保延元年)に建立しました。
(出典:https://www.library.pref.nara.jp/nara_2010/0193.html)

若宮神社

かつては、20年ごとに社を建て替え(式年造替)していました。

現在の本殿は、1863(文久3)年に建て替え(式年造替)られたものです。
明治以降は、不定期に修復されていたのですが

今回の修復から約20年おきの式年造替に戻されました。

とはいえ、完全な建て替えと言うわけではなく
屋根まわりや、塗装をメインに傷んだ部分を
修復、補修して文化的建築物を長く残していこうとする作業だそうです。

今回の見どころ

かぱお
かぱお
修復現場の大工さんたちが作業の手を止めて
私たち見学者のために檜皮葺の工程を実演してくれました。

檜皮葺(檜皮葺)実演展示

檜皮葺(ひわだぶき)というのは
河原に当たる部分をヒノキの皮で屋根を葺くわけですが
雨漏りもせず、20年以上もつそうです。

檜皮を葺く作業
ヒノキの皮を1枚づつ竹くぎで、等間隔に固定していきます。

職人さんは、
20-30本の竹くぎを口に含み、口の感覚で
1本づつ取り出し金づちで固定していきます。

皆さん、職人技に驚いて、メッチャ質問してました。

檜皮葺についてもっと知りたい方は
こちらこちらで詳しく見ることができます。
檜皮葺屋根

若宮神社 修復現場の足場に登って見学

いよいよ足場に登って屋根の修復工事を見学します。

 

足場に上がると
修復中の屋根や鳥居が目の前に見えます。

急こう配の屋根の上で職人さんが
専用の腰掛に座って檜皮を葺いています。

春日作りの屋根の形状は
美しい曲線を醸し出し
素人の私にもその精巧さが感じ取れるほどです。

新築の家のにおいとでもいうのでしょうか?
現場一帯にヒノキのいい匂いが漂っています。

かぱこ
かぱこ
数年、数十年後、職人さんは
家族や友人、仲間に
「若宮神社の檜皮葺きは俺がやったんやで」
と、誇らしげに一杯呑んでるんだろうな

なんて想像をしてしまいました。

一層、完成、公開が楽しみになりました。

【国宝】興福寺 五重塔 修復現場

興福寺、五重塔

興福寺、五重塔は、修復準備中でした。

五重塔改修工事について

資料と五重塔を見比べながら
事細かに、傷み具合を解説していただき
劣化の様子がよく理解できました。

修復概要

修復には8年かかります。

大まかなスケジュール

覆い屋敷設:2023年1月まで
調査:覆い屋敷設語2-3か月実施
修復:2030年完了予定

準備だけでも大がかり。

実際の作業はもっと大変そうです。

屋根の修復作業

たとえば、屋根の修復作業!

瓦の部品点数が約6万点もあるので

全部ばらして、いったん地上に降ろし一つづつ、確認
「継続利用、交換、修復」を仕分け・判断しやっと復元にかかります。

漆喰の修復

漆喰の剥落(はくらく)部分だと

白く塗りなおすのか?はたまた、今の雰囲気のままこれ以上剥落しないよう保護するのか?

も、現時点では決まってません。

屋根と、漆喰だけ見てもこのような状態ですから、
全体のこととなると、気の遠くなるような作業量ですね。

かぱお
かぱお
これまでは
「五重塔は、いつ見ても高いなあー」

くらいしか感じれなかったのですが
詳しく教えてもらったことで

また違った目で、建物を見れそうな気がしてきました。

高さの話

興福寺、五重塔は高さ 50.1m

五重塔では国内2位の高さです。

因みに、1位は、京都、東寺の五重塔
高さは、54.8m

かぱお
かぱお
メッチャ、惜しい
今回の修復でちょっと高く仕上げて
こっそり、1位にしてもらえないんでしょうか(笑)

更に、県内に建造物の高さでは

  • 1位:興福寺、五重塔(50.1m)
  • 2位:東大寺、大仏殿(49.1m)
  • 3位:奈良県庁、塔屋最頂部(48.4m)

※法隆寺の五重塔は高さ、33.67mと意外と控えめです

かぱこ
かぱこ
奈良県庁舎は
「五重塔より高くできない」
って理由で、現在の高さに設定されました。

また
奈良県に高さ60m以上の建築物及び構造物はありません。
歴史的建造物が多く、景観を壊さないため規制されてのことだそうです。

今後の「出張!知ってる?建造物修復の現場」情報

2022年7月7日時点で決定している「出張!知ってる?建造物修復の現場」について紹介します。

8月6日(土)
県指定文化材:万法寺本堂修理工事現場見学(宇陀市)
募集定員:20名

募集について:7月7日現在、募集中

詳細と募集ページを確認する

9月18日(日)
重要文化財:法隆寺東院礼堂修理工事現場見学(斑鳩町)
募集定員:20名

募集要項
ツアー開始日2週間前にHPに掲載予定

文化村HPはこちら
文化村HPを見る

奈良芸術文化村の無料イベント「バスツアー」まとめ

かぱお
かぱお
いかがでしたか?

今回は、
なら歴史芸術文化村主催のバスツアー
「出張!知ってる?建造物修復の現場」
について、紹介させていただきました。

  • このバスツアーは大人の半日遠足みたいで楽しい(^^♪
  • 歴史的建造物や寺社好きには最高
  • 一般人が入れない場所に立ち入れる希少体験

などができるおすすめな企画ということがご理解いただけたかと思います。

かぱこ
かぱこ
私たち夫婦も、この参加に乗っかって
普段見れない景色をたくさん見たいです。

だから、たくさんの人が参加して
盛り上がって企画がずーっと続いてくれることを願ってるんです。

あなたも、この記事でを読んで興味を持っていただけたなら
ぜひ、参加してみてくださいネ。

今回も、最後まで読んでいただきありがとうございます。